2013年12月04日

会社を継がせるのは、男性の方が有利なのでしょうか?

男性の方が有利だと、一概に断言することはできません。女性がきめ細やかさ等を活かして社会で
活躍する例も数多くありますので、女性を会社経営の後継者とすることも選択肢に加えてみましょう。

最近、ある会社の社長から聞いた話では、後継者がいないから会社を清算するということでした。
長男が会社を継いだ後に、挫折してしまい、既に引退していた社長が再度経営に戻ったものの、後継者が見つからないために、ついに会社を清算するというわけです。 その社長によると、会社を清算するときに従業員を解雇するのが大変つらかったとのことでした。
会社は男が継ぐのが当然だという考え方は、近年、崩れつつあります。会社を継がせるのは長男で
はなく長女にしたいという社長や、実際に一人娘の長女に会社を継がせた社長もいます。社長になった一人娘に話を聞くと、大変ですがやりがいがあり、女性経営者の集まりに参加すること等によって人間関係が広がったとのことでした。
 社長の娘に会社を継がせる場合には、社長がすぐに会社を退職するのではなく、自分を代表権のあ
る会長に、娘を代表権のある社長にすることが多いようです。いきなり単独で代表権を付与されるに
は、社長として娘が未熟である可能性や、従業員が反発する可能性も否めません。一方、社長が代表
権のある会長になると、近くにいて娘に対して社長としての教育を行うことも可能です。したがって、
社長が代表権のある会長に就任するのは、とても有益だと思われます。
 女性の社会進出が多くなっている現状には、一般的に女性は男性より、きめ細やかな対応ができ
ことや肝が据わっていることが影響しているのかもしれません。社長が会社経営の後継者を検討する
際には、男性のみならず、女性も後継者の候補に加えてみるといいでしょう。
posted by 事業承継 at 09:45| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2013年09月17日

株式保有特定会社の場合の影響について、説明してください。

Q,A社(製造・販売業)の株式を、私の一族が100%保有しており、B社(不動産賃貸業)の株式を、A社は100%保有している。いわゆるA社とB社は100%グループ内法人となっている。B社は、多くの時価の高い不動産を保有しているため、株価が高く、A社の総資産に占めるB社の株式の割合はとても高いものとなっている。しかし、とくに対策は行っていなかった。

<失敗のポイント>
 A会社の総資産に占める株式の保有割合が高い場合においては、「株式保有特定会社」に該当し、総資産価額により、原則として、評価することになる。よって、類似業種比準価額で評価する場合と比べて、株価が高くなる傾向にあるようだ。

<正しい対応>
 A社は新規事業所が必要だったため、業務拡大に伴い、B社の不動産を現物分配により取得した。この場合、A社とB社は100%グループ内法人となっていますので、現物分配した不動産の含み損益への課税は行われることはない。
 その結果、A社の総資産に占める株式の割合が低くすることが可能であり、A社は「株式保有特定会社」に該当しなくなる可能性がある。

<税法等の解説>
(1) 適格現物分配
 現物分配とは、いわゆる現物配当のことで、金銭以外の資産によって行われる配当をいう。現物分配を行った法人は、現物分配を行うと、現物分配の対象となる資産を時価で譲渡したものとして譲渡損益を認識することになる。
 2010年度税制改正により、100%グループ法人間での現物分配は、現物分配を行う法人については、適格現物分とされ、組織再編税制として位置づけられる。
 よって、現物分配の対象となる資産を帳簿価額で譲渡したものとなり、譲渡損益を認識されることはない。その受けたことにより生じる収益は、現物分配を受けた法人は、益金の額に算入されないこととなる。

(2) 2010年度税制改正のイメージ。
 2010年度税制改正前は、含み損益のある資産を現物分配した場合に、B社で譲渡損益が計上されたが、2010年度税制改正後はB社で譲渡損益が計上されなくなった。

(3) 株式保有特定会社
 株式保有特定会社とは、評価会社が有する株式等の額(相続税評価額)の総資産(相続税評価額)に占める割合が次の割合に街頭する会社をいう。

中会社・小会社・・・・・・・・・・・・・・・・50%以上。
大会社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25%以上。

なお、株式等に含まれるものは主に次に掲げるものとなる。
・ 外国株式。
・ 金融商品取引業者が保有する商品としての株式。
・ 法人に対する出資。
・ 株式制のゴルフ会員権。

 原則として、株式保有特定会社の株式は、純資産価額方式で評価をすることになる。純資産価額方式で評価をするため、類似業種比準価額で評価をする場合と比べて、株価が高くなる傾向にあるようだ。また、納税者の選択により「S1+S2」方式で評価することも可能となる。「S1+S2」方式とは、株式保有特定会社の株式評価を株式等以外の評価(S1)と株式等の評価(S2)に分けて行うものであり、S1の部分は一般の評価会社に準じて評価をすることになり、S2は純資産価額方式で評価をする方式となる。

(4) 株式保有特定会社の場合の影響~事例~
 B社株式を、甲一族の保有するA社が、保有している。B社は、時価の高い不動産を多く保有しているため、B社の株価は高くなっている。B社の株価が高いため、A社の総資産に占める株式の割合が高く、株式保有特定会社に該当している。
 原則として、甲一族が保有する会社が株式保有特定会社に該当する場合には、純資産価額を基準として株価を評価することになるため、類似業種比準価額で評価する場合と比べて、株価が高くなる傾向があるようだ。
posted by 事業承継 at 10:02| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

後継者の会社への収益物件の移転について、説明してください。

Q,私は不動産管理会社A社を100パーセント保有しており、後継者である息子は不動産管理会社B社を100パーセント保有している。B社において、高収益物件X(時価10億円、簿価1億円)の買取資金の目処がつき、さらに、A社で新たな資金需要が発生したため、高収益物件XのB社への移転を検討していた。

<失敗のポイント>
 グループ内で資産を移転する場合においては、移転コストを低く抑えることが課題となる。グループ法人税制適用前、つまり2010年10月1日前の場合では、譲渡損益が、100パーセントグループ内の資産の譲渡についても、実現することになるため、含み益のある資産を譲渡する場合においては、譲渡益に対応する法人税が法人の負担となっていた。

<正しい対応>
 グループ法人税制を活用することで、A社からB社に高収益物件Xを売却する際に、A社で発生する譲渡益9億円(時価10億円―簿価1億円)への課税は繰り延べることが可能となる。
 上記取引の結果、高収益物件が息子さんの会社であるB社に移転し、A社において所得金額を減少させることが可能となり、純資産の増加が緩やかになる一方、B社において所得金額が増加し、純資産も増加させることが可能となる。そのため、B社の株価は上昇すると考えられる。

<税法等の解説>
(1) グループ法人税制の概要
(一) 制定の趣旨
 近年、大企業だけでなく中小企業においてもグループ経営が積極的に行われているようだ。取引先の要請への対応、事業承継の円滑化、新規事業の展開、事業責任明確化のための事業部門の分社化などのために、100パーセント子会社の設立・取得が多くなっているようである。
 関連する複数の会社をひとつのグループと見た時に、グループ経営を複数の会社で行っている会社とひとつの会社の内部で事業部をいくつか設置している会社とで、経済的な実態に代わりがないとすれば、それぞれの課税関係が異なるのは、課税の中立性・公平性が確保されているとは言えないだろう。
 そこで、グループ内取引やグループ法人の位置づけについて、グループ経営の実態を反映させることを目的として、グループ法人税制(グループ法人単体課税制度)が2010年度税制改正において、創設された。

グループ法人税制
 グループ法人税制では、以下のようなグループ内の法人間の取引について、一定の規定を設けている。
(ⅰ)100パーセントグループ内の法人からの現物配当。
(ⅱ)100パーセントグループ内の法人の株式の発行法人への譲渡等。
(ⅲ)100パーセントグループ内の法人間の資産の譲渡等。
(ⅳ)100パーセントグループ内の法人からの受取配当。
(ⅴ)100パーセントグループ内の法人間からの寄附。

(2) グループ内法人間における資産の譲渡取引
 グループ内の譲渡取引について、グループ法人税制の適用前は、時価と簿価の差額が譲渡損益として課税されていた。そのため、含み益がある資産を保有しているケースでは、税負担が円滑な経営資源の再配分の妨げになってしまい、また、含み損がある資産を保有しているケースでは、税負担の調整を行うことが可能となっていた。
 他方、グループ法人税制の適用後には、100パーセントグループ内の法人間で一定の資産の移転を行ったことにより生ずる譲渡損益を、その時点では計上せず、(Ⅰ)更に他のグループ内法人へ移転した時、または(Ⅱ)その資産をグループ外へ移転した時に、当初移転を行った法人において計上することになった。

譲渡損益を繰延べる対象となる資産は、以下の資産である。
・ 有価証券(売買目的有価証券を除く)。
・ 金銭債権。
・ 繰延資産。
・ 固定資産(減価償却資産、土地等)。
・ 棚卸資産である土地等。

で帳簿価額が1000万円以上のものが対象となる。((土地等以外の)棚卸資産を除く。)。

(3) 後継者の会社への収益物件の移転~事例~
 甲と後継者の乙は、親族の関係にあることから、A社とB社は、100パーセントグループ内の会社となる。そのため、A社とB社との間での不動産の売買をする場合に、譲渡損益は繰り延べることが可能となる。
 A社では、新たな資金需要が発生したために、高収益物件であるX(時価10億円、簿価1億円)を時価10億円でB社への売却を検討していた。
 高収益物件がA社から、B社へ移転する場合においては、将来のA社の所得金額が減少し、純資産の増加も緩やかになる一方、B社において所得金額が増加し、純資産も増加するものと考えられる。
 その結果、将来のA社の株価は下落し、B社の株価が上昇することになると考えられる。
posted by 事業承継 at 10:01| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

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